1970年の大阪万博から55年ぶりに、再び大阪の地で日本万国博覧会が開催されることになりました!
今現在分かっている万博関連の情報(開催地・入場料・シンボル・どのような万博になるのか? など)を簡単にまとめてみました。
2025年:大阪・関西万博の概要
正式名称は『2025年日本国際博覧会』
正式名称 | 2025年日本国際博覧会 |
略称 | 大阪・関西万博 |
英語表記 | EXPO2025 OSAKA,KANSAI,JAPAN |
テーマ | いのち輝く未来社会のデザイン Designing Future Society For Our Lives |
サブテーマ | いのちを救う・いのちに力を与える・いのちをつなぐ Saving Lives・Empowering Lives・Connecting Lives |
コンセプト | 未来社会の実験場 People’s Liveing Lab- |
略称の『大阪・関西万博』は、1970年の『大阪万博』との区別、関西の魅力を世界に訴えたいという理由からこう決まりました。
2020年8月25日:大阪・関西万博ロゴマークが決定!
大阪・関西万博ロゴマークの公募が終了。(応募受付期間は2019/11/29〜12/15)
応募総数は、5,894件。
その中から、TEAM INARI(代表者・シマダ タモツ)さんの作品が選ばれました。
踊っている。跳ねている。弾んでいる。だから生きている。大阪・関西万博。1970年のデザインエレメントをDNAとして宿したCELLたちが、2025年の夢洲でこれからの未来を共創する。関西とも、大阪府ともとれるフォルムを囲んだメインシンボルだけでなく、CELLたちは、文字や数字を描きだし、キャラクターとしてコミュニケーションする。自由に。有機的に。発展的に。いのちの輝きを表現していく。
大阪・関西万博ロゴマーク公募サイトより抜粋
2020年7月13日:大阪・関西万博のプロデューサー10名を発表
会場デザインプロデューサー、会場運営プロデューサー、テーマ事業プロデューサーが決まりました。
2019年1月30日:大阪・関西万博協会を発足
場所は大阪府の咲州庁舎。
会見で大阪府・松井知事は発足にあたって「大阪を日本の中心地の一つに生まれ変わらせる そのための万博 世界を驚かせるような中身をつくってもらいたい」と発言。
開催地と開催期間
開催日が前倒しになりました。(以前は5月からでした。)
開催期間 | 2025年4月13日(土)から10月13日(月)の184日間。 |
開催場所 | 大阪府大阪市夢洲地区 |
会場面積 | 155ヘクタール |
人工島・夢洲(ゆめしま)とは?
会場となる大阪府大阪市此花区の夢洲は、バブル期に湾岸エリア開発「テクノポート大阪」で計画された3つの人工島(夢洲・咲州・舞洲)のうちのひとつ。
バブル崩壊と五輪誘致の失敗で「負の遺産」と呼ばれるようになりました。
しかし、2025年の万博会場として、また、現在大阪が誘致しているIR(統合型リゾート施設)の候補地として、本当に「夢」の洲になるかもしれません。
ちなみに、夢洲の埋め立てはまだ終わっていません…。
サテライト会場
大阪・関西万博では、本会場とは別に、万博関連イベントを行うサテライト会場を関西各地に設けます。
花博記念公園(鶴見緑地) | 1990年の国際花と緑の博覧会跡地 |
万博記念公園 | 1970年の大阪万博跡地 |
神戸(兵庫県) | 神戸医療産業都市 |
京都 | 京都大学のiPS細胞 |
大阪府堺市 | — |
花博記念公園と万博記念公園は、現大阪府知事・市長が言及していますので、本決まりとみて間違いないでしょう。
また、万博誘致決定前に大阪府は、神戸・京都・堺市のサテライト会場の検討を発表しています。
入場料は?
入場券の売上額は2820万人の入場者数で約700億円の売り上げを見込んでいます。
入場料(当日券)・想定 | |
大人 | 4800円 |
学生 | 2500円 |
こども | 1400円 |
シニア | 3700円 |
もちろん、前売り券・全期間入場券・夜間割引券などの販売があるものと思われます。
管理人の予想では、最終的に、当日券大人5000円前売4500円ぐらいになるかなと思っています。
また、開催費用の負担分(まだ決まっていない)が入場料にプラスされるのではないでしょうか。
当日券・大人4600円に対して前売り券は4100円でした。
また、全期間入場券は、大人1万7500円・中人9500円・小人5700円・シニア1万4100円でした。
参考:概要|EXPO 2005 AICHI,JAPAN より
2025年:大阪・関西万博はどのような博覧会になるのか…
テーマ『いのち輝く未来社会のデザイン』
当初のテーマは「人類の健康・長寿への挑戦」でしたが、不評で現在のものに変わりました。
テーマやコンセプトに難しい言葉が並びますが、「人」の生命・生活・人生などにフォーカスを当てた最新技術が並ぶ万博になると思われます。
大阪・関西万博開催の意義
万博の意義は、人類が抱える地球的規模の課題に対し、世界から様々な知恵を一同に集め、その解決方策を提言する場としての役割にあります。
かつての万博は、~~開催国の新製品や新技術を陳列し、その繁栄を誇示する場~~「国威発揚型」と呼ばれるものでした。
しかし、21 世紀に入り、その意義が問い直されることとなり、冒頭に述べたような「理念提唱型」に変化しました。大阪府政策企画部万博誘致推進室 より一部抜粋
以上は、人類に対する意義ですね。日本や(特に)大阪・関西にとっては、地域や経済の活性化でしょう。(汗…)
どんな万博になるのか?
大阪府の松井知事は「(会場に来たら)10歳若返る」万博にしたいと語っています。
また、これまでの展示が中心の万博から、参加・体験型の万博を目指しているそうです。
VR 技術の活用も検討しており、会場に来なくても万博を体験できるようにしたいとのこと。
パビリオンの待ち時間がない万博
大阪・関西万博の目玉の一つで、専門家によると現在の技術で可能だそうです。
以前のコンセプトである『未来社会の実験場』『人類共通の課題の解決』に合致しているのではないでしょうか?
万博のシンボルはつくらない?
1970年の大阪万博といえば『太陽の塔』がシンボルとして有名です。
大阪・関西万博ではシンボルのようなものはつくらないとのこと。
~注目された会場デザインは、中心にシンボルとなる施設をつくらず、「空(くう)」と名付けた大広場を設けるもの。万博の常識を打ち破る試みだが、~
産経 WEST「2025年誘致の大阪万博はシンボルなし 70年は太陽の塔でインパクト、関西財界からは「何が残る」」より一部抜粋
シンボルのない方が “今風” かもしれませんね。
1970年の大阪万博は『エキスポタワー』がシンボルとして建設されました。
しかし、太陽の塔の方がインパクトが勝ったのか、実質的なシンボルに。
ちなみに大阪府は、2025年万博に向けて太陽の塔の世界遺産登録を目指して(す考え)います。
想定来場者数『約2,800万人』
政府などが公表している想定来場者数は、国内2500万人・海外300万人となっています。
2,800万人は可能か?
来場者数は低く見積もった数値だそうなので、大規模な災害の発生や、国際情勢などが大きく変わらない限り、達成されると思われます。
私見ですが、想定される来場者数は軽く達成するかなと思っています。
その理由は、世界のどの都市よりも突出した大阪のインバウンド。2011年の158万人から2018年の1160万~1200万人(見通し)に拡大しています。
おそらく、海外300万人の目標は軽く超えてくるでしょう。
また、大阪府市は、IR(統合型リゾート施設)を万博会場と同じ夢洲の中に誘致しており、2024年のIR開業を目指しています。
万博会期中に IR が実現すれば、あっさりと想定来場者数を超えてくるのではないでしょうか。
経済波及効果『約2兆円』
日本の2025年の万博誘致は、2020年の東京五輪後の経済活性化策の意味合いがあります。
国の『約2兆円』というこの数値も、低く見積もった数字だそうなので、期待していいかもしれません。
ただ、消費税増税、2020年の東京五輪後の景気低迷、少子化などでそううまくいくかなというのが私の感想です。
しかし、大阪・関西に限っていうと、さらなるインバウンドの発展、ベイエリアの地価の上昇、鉄道網などのインフラ整備(予定)がすでに始まっており、かなり期待できると考えています。
[memo title=”MEMO”]
国の試算値は2.0兆円。その内訳は、建設費約0.4兆円、運営費約0.5兆円、消費支出約1.1兆円となっています。
大阪府の試算値は2兆3000億円。りそな総合研究所の資産は2.2兆円。(算出した時期はバラバラ)
[/memo]
国の試算値は2.0兆円。その内訳は、建設費約0.4兆円、運営費約0.5兆円、消費支出約1.1兆円となっています。
大阪府の試算値は2兆3000億円。りそな総合研究所の資産は2.2兆円。(算出した時期はバラバラ)
万博開催の恩恵
2025万国博覧会開催誘致委員会によると(開催決定前)、万博が実現したら、
- 最先端技術など世界の英知が結集し新たなアイデアを創造発信
- 国内外からの投資拡大
- 交流活発化によるイノベーション創出
- 地域経済の活性化や中小企業の活性化
- 豊かな日本文化の発信のチャンス
といった効果が得られるそうです。
しかし、大阪・関西にとってこれらが持続できるかどうかは、大阪の企業流出や東京一極集中が正されない限り、難しいことばかりではないでしょうか…。
大阪・関西万博は成功するのか?
大阪・大阪万博が失敗すると言われる方々が口をそろえて言われることの一つが「金もうけの匂いしかしない」という話。
そりゃそうです。IR誘致を含めて経済政策のひとつですし、開催が決まったばかりなのでまだお金のお話ししかできません。
万博会場建設費約1250億円(※MEMO)の調達の問題もありますし。
もし、今から万博の意義や理念を具体的に設定し、事を進めてしまうと、開催したときには、すでに古いものになっているかもしれません…。
事を柔軟に進め、時代に対応したいのなら、急かないことです。(会場建設は速いですし)
まだ始まったばかり、これからです。
ただ、いつまでも「金もうけの匂いしかしない」ならば、ホントにマズいですね~。
2020年1月15日、大阪市の松井市長は、建築資材や人件費の高騰により、会場建設費が2、3割り上昇して、1600億円を超える可能性があるという話をしています。
おわり:わたしは期待していますよ!
万博開催決定前にTV番組に出演した大阪府の松井知事は、ドローンやVRを活用したいと語っていました。
しかし、ドローンやVRは、2025年頃には当たり前の世界になっているかも。その場にいたコメンテーターやゲストの方々も微妙な反応でした…。
そう、今からいろいろ考えても良いアイデアなんてほとんど出ないでしょう。先にも言った通り、
まだ始まったばかり、これからです。
2025年の大阪・関西万博までにできることは、万博開催の十分な告知、そして、素晴らしいコンテンツを作り上げることでしょうか。
わたしは、大阪・関西万博が大成功をおさめ、万博を契機に関西全域・日本が発展していってほしいと考えています。
わたしは、期待していますよ!
そして、応援しています!
大阪在住のこのブログ管理人は、万博が開催したら、週に1~2度以上は会場に足を運ぶつもりです!
登録博覧会とは
1996年以降の国際博覧会条約に規定されている博覧会は、登録博覧会(登録博)と認定博覧会(認定博)の2つに分けられています。
大阪・関西万博は、登録博覧会となります。
登録博は、一般的・統合的なテーマで5年おきに6か月以内で開催する大規模博覧会のことです。会場面積に制限はありません。
認定博は、特定・専門的なテーマで2つの登録博の間に3か月以内で開催し、会場面積は25ヘクタール以内の小規模博覧会(登録博と比べて)となります。
BIE(博覧会国際事務局)とは
万博の開催が国際博覧会条約に基づくように監督する国際機関です。
パリに本部があり、2017年9月現在、170カ国が加盟。分担金を支払っていないと投票権がありません。
国際博覧会条約には、開催期間や頻度、招待する国と参加する国の義務、組織などが規定してあります。
大阪がインバウンドで成功している理由
その理由として、
コンパクトな都市の中に観光地・商業施設などが集中しているので、電車一本・徒歩圏内であちこち回れる。
観光地が多く、京都や奈良にも近い。
物価と円安元高
多言語対応
食文化
関西国際空港のLCC(格安航空会社):便数日本一
大阪観光局の設立:ネット(SNSなど)を活用したプロモーション
大阪周遊パス:電車・バスに一日乗り放題と観光スポット35か所以上が無料
無料Wi-Fiの整備:約5000箇所で使えるOsaka Free Wi-FI など
などがあげられています。今後は、ナイトライフの充実(夜遊ぶ場所)が課題の一つと言われています。
米マスターカードによると、大阪は2009年から2016年にかけて海外旅行者の年平均増加率が世界で最も大きい都市だとレポートしています。