人間の”意識”とはなんなのか?どこからくるのか?
そんな知的好奇心をくすぐる謎を超心理学・宇宙・歴史などといったあらゆるジャンルを駆使し、エンターテイメントに落とし込んで答えたのが巨匠・星野之宣先生のSFサスペンス『RAIN MAN(レインマン)』です。
オススメしたいので簡単に紹介しておきます。
いまだ物理的に説明のつかない超常現象(透視/テレパシー/予知/念力など)を科学的な方法で探求する研究分野のこと。心理学の一部門。
- 読書に影響がない範囲でネタバレしています。
星野之宣の『レインマン』ってどんな話?
青年『雨宮 瀑(あまみや たき)』は、母の遺言で『賽木※超心理学研究所』に勤め始めることに。
そんなある日、瀑は自分とそっくりな男が目の前で自殺するのを見てしまう。
そして、瀑は大事のために病院で精密検査をすると、彼には『脳』がないことが判明する。
『脳』がないのにどうやって思考しているのか?なぜ自分は生きていられるのか?青年 雨宮 瀑(あまみや たき)は自分を知るためにその謎を解き明かそうとします。
『レインマン』は知識のごった煮
『意識』とは何なのか…。その過程で様々な謎に突き当たります。ポルターガイスト現象、幽霊、脳科学、量子論、平行世界、人類の歴史、宇宙、過去未来…。
なんでもありです。
しかし、それが一つに結び付いたとき、彼は『意識』とは何か?を知ることになります。
漫画ではなかなかお目にかかれないテーマを扱った作品なので、漫画しか読まない人にとってはかなり新鮮な作品になっていると思います。
※ 「さいぎ」か「さいき」のどちらかと思われます。コミックは漢字のみで読み方がわかりません。
ストーリーもそうですが、画もあまり見たことのない構図やイメージが写実的かつ緻密になっていて楽しめます。
ただ、解説が目立ち、コマからコマへのキャラクターの動きがほぼないので、読みづらく感じるかも…。
なんしかの雑談
『レインマン』は普段の生活の中では意識しない科学的知識がたくさんでてくるのが面白い。
ついついネットで詳しく調べたくなるんよね。
星野之宣作品のいいところだと思います。
ただ、読後「俺は世界を知ってしまったぜ…」みたいな万能感というか頭良くなったような、どでかい勘違いに陥ってしまうことも。
本作に限らず、星野先生は説得力のあるお話を作り上げるのが上手ですから。あくまでSFサスペンスです。
『レインマン』が面白かったら、他の作品も楽しめると思いますよ。
そうやね。最近(2022/10/2時点)だと歴史物だが『日本のいちばん長い日』(原作・半藤一利)をコミック化されている。星野先生の考察もあって面白い。おすすめやで。
じゃあの。