カメラ初心者です。Nikon1J5を使い始めて1年が経過しました。
一眼らしい使い方はほとんどしておらず、カメラの腕前は相変わらずですが…初心者なりに感じたことをレビューしたいと思います。
目 次
レンズ交換式アドバンストカメラ Nikon1 J5
Nikon1とは、1インチセンサーを搭載したニコンのミラーレスカメラの規格のことです。
いわゆる「ミラーレス一眼」なのですが、ニコンは「レンズ交換式アドバンスドカメラ」と呼んでいます。
2018年5月現在、ニコンさんが発売されている唯一のレンズ交換式アドバンスドカメラ(ミラーレス一眼)です。
以前は、ファインダーを追加できる Vシリーズや、防水・耐衝撃性能をもったAW1という製品がありましたが、すでに旧製品扱いとなっていて、後継機が出ていません。
【追記:2018/7/11】
ニコンのWebページをみると、レンズ交換式アドバンストカメラは製品カテゴリーから姿を消し、J5は旧製品の扱いになっています。
Nikon1 J5の特徴をインプレを交えながら簡単に紹介
2014年4月の発売から3年以上経過しているので、機能的には目新しさはありません。
フォーマット | CX | 1インチセンサーを搭載するNikon1のこと |
有効画素数 | 2081万画素 | ブログにアップするなら十分 |
ISO感度 | 160~12800 | ブログにアップするなら十分 |
高速連続撮影 | AF追従約20コマ/秒 | このカメラでは必要十分な性能 |
動画撮影 | フルHD1080/60P | 奇麗に撮れるのでびっくりしました |
動画撮影 | 4K/15p | カクカクです…。 |
CXフォーマットと2081万画素
センサーサイズとは、レンズから入ってきた光を電気信号に変換するセンサーの大きさのことで、このサイズが大きいほど画質が良いとされています。
センサーサイズが1インチのJ5は、スマートフォンより大きいので、奇麗な写真が撮れます。
画素数とは、デジタル画像を構成する色情報をもった最小単位の点のこと。
画像を処理するソフトウエアの問題もありますが、レンズサイズの小さいXperiaXZs(1920万画素)と比べると、J5は、写真の奥行きや透明感がしっかりでています。
参考 センサーサイズによる画質の違いを解説!~PHOTOGRAFANISO感度
ISO感度とは、カメラが光をとらえる能力を表す値のことです。この数値が高いほど暗い場所でもブレにくい写真を撮りやすくなります。
ISOが高く設定できるので、暗い場所でもフラッシュを使わなくても上手に撮影できます。
ただし、ISO感度を上げるとノイズが増えてざらつきが目立ち始めます。
所感ですが、J5はISO3200あたりから怪しいですかね…。
参考 デジタル一眼レフカメラの基礎知識 ISO感度Enjoy ニコン4K動画はカクカク…
4K動画は1秒間に15コマ(1秒間に15枚の静止画を動画にしています)とかなり低いです。4K30Pあれば、動きの速い動画でない限りは普通に見えるんですけどね…。
▼ 4Kディスプレイで見なくても、カクカクした映像なのがわかります。
カメラ初心者のNikon1 J5のインプレ
わたしがJ5を購入した理由は、
レンズを交換できるコンパクトな一眼カメラ
が欲しかったからです。
手に入れてみて、レンズを交換して使う場面にほとんど出くわしませんが…。
単焦点レンズが楽しい
私が購入したのは、短焦点レンズが標準でついているのは、ダブルレンズキットの方です。
短焦点レンズとは、
- ズーム(拡大)がないので、自分が動いて構図を作ります。
- 明るいレンズで背景をぼかせやすい。
スクリーンショット:ニコンのサイトより
私のような初心者の方は、背景をぼかしたいがために短焦点レンズを利用しているんじゃないでしょうか。
ダブルレンズキットの短焦点レンズで「ぼけた」写真の撮影
ダブルレンズキットの短焦点レンズを使って、絞り優先モード(A)で撮影してみます。
▼ まずはf値(絞り値)を16に設定しました。ピントは手前のぬいぐるみの顔に合わせています。私が値を変えたのはf値だけです。
f値が16だと、前後のぬいぐるみのどちらもぼけていません。
▼ 後ぼけ:f値を1.8に設定しました。ピントは手前のぬいぐるみの顔に合わせています。
[f1.8][シャッター速度1/250秒][ISO-360]
ピントが合っている手前のぬいぐるみの顔はくっきり。後ろの黄色いぬいぐるみは完全にぼけています。
▼ 前ぼけ:最後にf値は1.8のままで、ピントを後ろのぬいぐるみの顔に合わせてみます。
[f1.8][シャッター速度1/250秒][ISO-400]
おわかりいただけただろうか…。
こんな感じで、短焦点レンズを使って絞り優先モード(A)にすると、ボケ具合を演出した写真を簡単に撮ることができます。
ちなみに、J5はガッツリとぼけ具合を効かせられない感じです。
ムリヤリぼかそうとせず、自然な感じでぼかした方がこのカメラには合っているようです。
それにしても、ぬいぐるみの柔らかい質感がしっかり出てますね。
絞り優先モード(A)とは
自分で選んだ絞り値に対して適正露出となるように、カメラがシャッタースピードを自動的に決定してくれます。背景をぼかしたい時などに使います。
おまけ:XperiaXZsで背景をぼかす
下の写真は、スマートフォン・XperiaXZsの「背景をぼかす」という標準の機能を使って撮影しました。ソフトウエアで計算して背景をぼかしています。(背景しかぼかせません。)
上記のJ5の短焦点レンズで撮影したものとほぼ同じ時間に撮りました。
私の撮影テクニックの問題もありますが、コンピューターが人工的に作ったものなので、背景はよくぼけていますね。
しかし、XperiaXZsで撮った写真は、よくみると不自然な箇所があります。それから、暗いですね。実際の撮影は、J5で撮った写真が現実と近いです。
Nikon1 J5の良いところ、そうでないところ
全ての製品に完璧な物などないと思います。特にカメラ。
Nikon1 J5のスマホより良いところ
まずは、J5の良いところをスマートフォンと比較してみます。
ブログで使う程度の写真なら、最近のスマートフォンは奇麗に撮れるので画質は問題ないのですが、ネック(弱点)はバッテリーの持ちです。
スマートフォンは、10枚~20枚とパシャパシャと撮っていたらあっという間にバッテリーが無くなっていきます。
バッテリー交換のできるJ5は、かなり有利だと思います。
それから、レンズ交換できるのも大きいですね。撮影の幅が広がります。
例えば、遠くのものを撮影したい場合、J5はズームレンズに交換すればいいのですが、スマートフォンは、デジタルズームを利用します。
デジタルズームは、取り込んだ映像を補正拡大しているだけなので、画質が恐ろしく悪くなります。
レンズ交換する手間がかからないのはいいんですけどね。
最後にもう一つ。
J5は、レンズの中心と像を映し出す液晶モニターの中心が同じ目線上にあるので、視点がズレるという事が少ないのです。
遠くのものは気にならないのですが、上図のように近くのものを撮影するときは、中心に写したいものの位置が大きくズレてしまって、撮影に苦労しますよ。
あとは、
- スマホと比べれば、画質は素晴らしいです。
- スマホと比べると写真が撮りやすい。操作性はさすがです。
ぐらいです。
管理人の話…
外出先では、スマートフォンのカメラで写真をしばしば撮ります。
家に帰ってから、撮った写真を見てみると、写真の端に指がぼやっと写っているものを何枚か見つけます。
レンズにスマホを持つ手がかかってしまうためなのですが、撮っているときは気づかないんですよね、毎回やってしまいます…。
Nikon1 J5の他の一眼レフより良いところ
コンパクトで軽いところですね。
祇園祭に行ったとき、左手に持ちっぱなしでしたが全然疲れませんでした。
ぶっちゃけ、これだけかもしれません…。
わたしには、これが第一の購入理由だったので、買って正解でした。
Nikon1 J5のあまり良くないところ
室内や夜間の撮影は気にならなかったのですが、屋外で撮影しているときに、
しまった
と思いました…。
Nikon1 J5にはファインダーがない
ちょっとお高い一眼レフなら撮影範囲を確認できるファインダーというのぞき窓がついていますが、J5にはファインダーがなく、液晶モニターで写真の構図を確認します。
ファインダー
ファインダーは、
- 明るい場所でも液晶モニターと違って確認しやすい。(晴天直下では液晶モニターは見難い。)
- ファインダーを覗くときに、顔と手でカメラを押さえる体制になるため、ブレない写真を撮りやすい。
といった利点があります。
しかし、ファインダーのないJ5は、屋外の明るい場所で撮影するとき、日よけのない液晶モニターに光が反射して、
全く見えません
これは大誤算でした。
液晶モニターに何が写っているのかがわからないため、撮りたいシーンがちゃんと写っているのかわかりにくいし、水平位置がわからないので斜めを向いた写真になったりします。
管理ソフトが遅すぎる
NX-Dというニコン製のアプリで、簡易のレタッチ(加工編集)ができますが、とにかく遅いし重い。使い勝手が悪い.。
Capture NX-D
わたしは、画像のレタッチや高度な加工はしないので、軽い動作で高機能なAffinity Photoを使っています。安価なのでおススメしておきます。
参考 Affinity-本格的なクリエイティブソフトウエアAffinityUSBから充電できない
残念ながらUSBから充電できません。USBポートはPCと接続して画像を転送するときだけに使います。
また、PCにJ5をUSB接続して画像を転送した後に、J5の電源をオフにしないとバッテリーがどんどん減っていきます。良く忘れます。
Nikon1 J5のライバルはスマートフォン?
最近は、スマーフォンのカメラが高性能になり、手軽に高品質な写真を撮れるようになってきました。
J5の十八番「手軽なのに高性能」というメリットがスマートフォンに奪われて、J5は中途半端な製品になってしまったような気がします。
Nikon1 シリーズの今後…未来はあるのか?
もっとも重要なお話なのですが、Nikonさんは、
Nikon1シリーズの開発を打ち切る
かもしれません。
ニコンさんのWebサイトによると、レンズ交換式アドバンストカメラ Nikon1シリーズは、すべて旧製品の扱いになってしまいました…。
ニコンからミラーレス一眼が発売されることは各メディアの取材やうわさによると間違いないようですが、それがNikon1シリーズになるのか、新しい規格のものになるのかは今のところ分かっていません。
ただ、上記の通り、Nikon1シリーズは、中途半端な製品になってしまったため、後継機は作られないというのが共通認識のようです。
▼ デジタルカメラの最新情報からうわさまで様々な情報を紹介されています。
参考 デジカメinfoNikon1 J5 をおススメできるのか?
J5を気に入ってNikon1シリーズ用のレンズをそろえても、後継機が発売されなければ、すべて無駄になってしまうかもしれないというのが、ちょっと痛いですね。
私がそうしているのですが、おススメはブログやSNSなどにアップする写真を撮るのにJ5は向いていると思います。
本格的な一眼レフのカメラと比べると画質は良くないですが、ネット上なら画質は気にならないですよ。
それから、他のカメラのサブ機として利用もいいですね。
ただ、液晶モニターが光の反射に弱く、晴れの日の屋外では見えなくなるので、風景写真をメインに撮りたい人は、
やめておいた方がいい
ですね。
私の場合、屋外での撮影が今後増えてくると思うので、J5はサブ機に降格し、ファインダー付きのカメラを新しく購入すると思います。
おわりに
J5はかなり気に入っていますよ。コンパクトな後継機が出るのなら、次も間違いなくニコンを買いますよ。
▼ 短焦点レンズの保護。サイズに注意。
▼ バッテリーは互換バッテリーを予備で使っています。純正より容量は多いですが、私には違いはわかりません(笑)使えてるから、「まあいいか」って感じです。
そういえば、
量販店でJ5を購入する際、私の買い物に付き合ってくれた店員さんに、液晶保護フィルムとレンズ保護フィルター(短焦点レンズ用)の購入を会計時に勧められました。
カメラと同時購入だと割り引いてくれるということでしたが、意外に高価…。
液晶保護フィルムもレンズ保護フィルターもネットで買えば、およそ2/3〜半分ぐらいの価格で売ってます。
予算が限られている人は考慮しておいたほうがいいですね。
私はカメラ初心者で、販売員の方を拘束して色々と教えてもらいながら購入を決めましたので、感謝の気持ちから、J5と一緒に購入しましたよ…。
まあでも、レンズ保護フィルターは買ってよかったです。レンズむき出しのままだと、レンズについた指紋やほこりをふき取るときに傷がつくかもしれません。
レンズには、触った覚えがないのに指紋の跡(あと)がよくついているので、レンズ保護フィルターは必須だと思いました。
以上で、”レンズが交換できるNikon1 J5をカメラ初心者が使ってみた感想” を終わります。