テレビの印象操作についての事例を簡単に取り上げてみました。
雑記(考えたことを書き付ける)というかたちで記事にしておきたいと思います。
よかったら、最後まで読んでみてください。
印象操作は、テレビに限らず、様々なメディアで行われています。
また、わたしもあなたも日常生活において、普段からこれをおこなっています。
今回は、ちょっと古いお話になりますが、私の身近に起こったテレビの印象操作を取り上げてみます。
対象者やそれ以外の者の印象(心に感じたこと)を言動や行動によって変更させることです。
全国と関西ではニュースが違った「天下り問題」
大阪の準キー局が作ったニュース映像は、関西一円のローカルニュース番組で放送したあと、在京キー局の全国ニュース番組で再び放送されることがよくあります。
そう、関西では同じニュース映像が2度以上流れることが多いのです。
しかし、在京キー局が流す全国ニュースで、準キー局が作ったニュース映像を使用するとき、一部の映像やナレーションをカットすることがあります。(または、ナレーションが違う人)
酷い時には、内容が少し変わっていることも…。
東京都内に本社を置く地上波放送を持つテレビ局をキー局と呼び、放送法により「全国放送」をすることができます。在京キー局とも呼ばれます。
キー局は「対象地域の放送」しか認められていないローカル局をネットワークに取り込み、全国向けの放送を地方に送り出しています。
準キー局とは、大阪府大阪市に本社を置くローカル局のことですが、1つの県域にのみ番組を放送できるローカル局とは違って、関西圏広域にまで放送することができます。
たとえば、『東京マスコミの偏向報道』さんの記事によると、MBS(大阪)制作の「橋下知事の怒り爆発!いたるところに天下り」というちょっと昔のニュースでは、こんな切り取られ方(印象操作)をしています。
東京マスコミの偏向報道 / TBS「報道特番NEXT」より
上の画像は「天下り団体の常勤役員の出身団体を示している映像の一部」ですが、全国放送されたときは、なぜか「東京(都庁からの天下り役員)」が抜けています。
もともとは天下りを批判するニュースだったのですが、大阪の巨額借金をやたらと強調するような内容に変わってしまっていたそうです。
推測になりますが、このニュースを放送した番組の同じ時間枠の中で、東京都副知事だった猪瀬氏が天下りを批判するニュースが流れていたそうなので、「これはまずい」という意識が番組製作者に働いたのかもしれません。
というわけで、天下り問題を取り上げた大阪のテレビ局制作のニュースは、全国放送で流れたとき、大阪の巨額借金の問題にすり替わりました。
このエピソードの面白いところは、変更されたニュース自体にウソはないという事なんですよね。フェイクニュースではありません。
ですが、この2つのニュースのうち、TBSが改変したニュースだけを見た人には、天下りの問題よりも大阪の巨額借金のことしか頭に残りません。
ウソをつかずに上手に印象操作をしています。
ほかにも、次のようなものがあります。
奈良騒音傷害事件の報道姿勢
いわゆる、「騒音おばさん」の事件です。
2002年ごろ、奈良県に住む主婦が約二年半にわたって大音量の音楽を出し続け、近所に住む夫婦を不眠・目まいなどで通院させた「奈良騒音傷害事件」です。
当時は「引っ越し!引っ越し!」という大きな掛け声が話題になりました。
私がこのニュースを最初に見たのは、在阪準キー局が制作したニュース番組の中の街の不満をぶつけるといった名物企画の1つでした。
おそらく、これが第一報だったと思います。
もはや資料がないので詳しく書きませんが、この報道を見てわたしは「実害を出しているおばさんが悪いが、双方に問題がありそうなご近所トラブル」といった印象を受けました。
ところが、この名物企画をもとに全国に放送されたワイドショーでは、当初「引っ越し!引っ越し!」のショッキングな部分だけをメインに面白おかしく流していきます。
これで、おばさんの印象が決まってしまいました。
一度決まった印象は、そう簡単に変えることができません。
そして、そこだけが次第に広がっていき、ニュース番組、バラエティー番組、お笑い番組にと、おばさんは「おもちゃ」にされていきました。もちろんネットにも。
テレビは、印象操作によって引き起こされた被害に対して、何の責任も取ってくれません。
印象操作の被害はつづく…
大事なことですが、あなたやわたしは、テレビの印象操作に引っかかっらないように自衛する必要があります。
なぜなら、他者を傷つける印象操作に惑わされてしまえば、テレビに代わってその他者を傷つけてしまいかねませんから。
おわり:次回に続く~
テレビの印象操作は、個人のそれよりも社会的影響が大きいので恐ろしいですね。
以上です。最後まで読んでくれてありがとうございました。
今回は「印象操作」のお話をするのに、ちょっと昔の事例を取り上げました。いつになるかはわかりませんが、次回はもっと新しい話題にしようかなと思います。