ついに今週の金曜日(2017/10/27)、映画ブレードランナーの続編ブレードランナー2049が劇場で公開されました。
早速一番乗りで観に行ってきましたよ。
今回は前作のブレードランナーをネタバレなしで私的な紹介をしておきます。
2049を見る前にみて欲しいブレードランナー
今回は1982年(日本は83年)に公開したブレードランナーについて、まだ観たことのない人のために自分の目で見てね。ということで、ストーリーのネタバレなしで解説したいと思います。
ついでに管理人ジョンの当時の感想と当時劇場で観た(羨ましい)友人の話をちょこっとしたいと思います。
(フリークスがたくさんいるので、詳しいことはその人たちにお任せします。下手に書いたらとんでもない目に遭わされそう…。)
物語は2019年の現在?
物語は2019年の未来。人類はレプリカントと呼ばれる人造人間を地球ではない他の惑星で労働力や兵士として活用しています。奴隷みたいなものですね。
しかし、そこから脱走したりして地球に逃げてきたりします。そういったレプリカントを処分するのがブレードランナーと呼ばれる警察官です。
この映画は、殺す側のブレードランナーと殺される側のレプリカントの物語です。
みどころは、確立した映像と音楽の世界を通して哲学的な物語が流れるといったところでしょうか。(表現下手っすね)
今は2017年な訳ですが、あと2年でこの物語の時代に追いついてしまいます。どれだけ違うかを見るのも楽しみの一つかもしれません。
SFの未来を変えたブレードランナー
ブレードランナー以降、SF作品の映像や物語の世界観がガラリと変わってしまいました。特に日本のコミックは多大な影響を受けたようです。攻殻機動隊なんかがいい例かも。
ブレードランナー以前の世界観は、金ピカだったり荒廃しすぎてて何もなかったりというのが一般的でした。
そしてブレードランナー以降の世界観は、雑多な感じの現実世界の延長線上の未来を描写したものになっていきました。
そういえば、赤い光弾ジリオンという子供向けのアニメでもラストをまんまパクっていまして、ドン引きしましたし、サイレントメビウスという漫画は、いいのかこれ?って感じでしたね…。
これから見る人には驚きや新鮮さはないかも
当たり前の世界観になってしまいました。見慣れた世界観。見慣れた未来。映像技術の発達。そして現実も追いついてきて、物珍しさが少々なくなってきています。スマホの登場も予言できませんでしたしね。
しかし、たとえブレードランナーの世界観を時代が追い越したとしても、この物語にはいつの時代も変わらない哲学のようなテーマが流れています。それが途絶えない限りこの作品は、色あせることなくいつまでも輝き続けると思いますよ。
コケたそうです。ちょっと雑学
1982年の劇場公開時はコケたそうです。理由はいろいろ考えられると思います。
コケた理由の一つとして、なんとなくわかるのが映画のキャッチコピー(宣伝文句)です。
ウィキによると、
「2020年、レプリカント軍団、人類に宣戦布告!」
映画を観たらわかるのですが、はっきり言って、全然違います。
2019年だし、軍団じゃないし、宣戦布告してないし…。広報担当の人も苦労されたと思いますよ。
コピーから推測するに、当時求められてた映画ではなかったように思います。
その後、当時劇場で見た人達によって口コミで面白いと広まり、現在のカルトムービー(熱狂的なファンがつく映画)としての地位を確立していきました。
私の記憶では、宝島というサブカルチャー雑誌で熱心に紹介していました。
そして、日本で一般の人に認知されたのは1986年のTV放映だったと思います。荻昌弘さんがその時に解説した動画がYouTubeに上がっています。名解説ですね。
1983年の公開を劇場で見た友人の話
その昔、あるところに大そう頭の悪い少年がいました(私ですが)。
ある日、兄がSF映画を見に行くというので少年はせがんで一緒につれていってもらったのです。
さて、映画を見終わって少年は頭をひねるばかりでした。そう、少年にその映画は面白く思えなかったのでした。
しかし、兄のほうはといえばその映画に熱狂して、ズっぱまりだったのです。
それから数年後、その映画は「カルト映画」と呼ばれるようになり、ついにはリバイバル上映まで始まったのです。
嬉々としてリバイバル上映に出かける兄にまたもやせがんで、少年は再び劇場でその映画に再会したのです。そして見終わった時に少年は「ああ!そういうことだったのか!!」と理解したのでした。
そのおバカ少年にとってはまさに「SF開眼」の映画となったのです。いうまでもなく、その映画は「ブレードランナー」です。
しかし、2回見ないと話が理解できないなんて、なんてバカな子なんでしょう。
でもね、皆さん、確かにその子は大馬鹿でした(そして今もバカですが)。
でもね、その子ばかりを責めるわけにはいかないんです。
だって、だってね公開当時のその映画の惹句(宣伝文句)ときたら・・・
「ついにレプリカント<人造人間>が人類に宣戦布告!」
とか
「ブレードランナーVSレプリカント<人造人間>軍団!」
なんてものなんですから・・・。
勘違いしてもしかたない、というか、はなから勘違いを誘導してるんだもの。
ま、それだけ公開当初は本国でも成績の振るわなかった作品だったのでしょうね。
管理人ジョンの当時の感想
Oh!mzという雑誌がありまして、表紙に未来画を採用していました。
その中の一つに「ブルーライトシティー」という題名の未来画があって、こんな世界観の絵は今まで見たことがないと感嘆するばかり。
他にも同じ人(シド・ミード)が描いたであろう未来画を表紙に何度か採用していて、すっかりお気に入りに。
それから数年して、予備知識もなしにTVで放映したブレードランナーを初めて見て…
あれ?似てない!?
あの未来画になんとなく似ている。
画面に釘付けになりましたよ。今までのSF映画とは全く違う未来像と勧善懲悪ではないストリー。それに劇中に流れる素晴らしい音楽も。私は、ただただ混乱するばかり。
やっぱり似てる…。
映画が終わって、思い出したように保存しておいたその雑誌を引っ張り出してよく調べて見たら、表紙の裏(だったかな)に”BladeRunner”と書いてありました…。
映画のデザイン画だとここで初めて知りましたよ。
私は先にビジュアルに惹かれ、次にストーリーに惹かれました。
もともとSF映画が好きだったのですが、同じようなビジュアルと話の内容に辟易しているところでした。
しかし、ブレードランナーをきっかけにSF映画をまた好きになりましたよ。
1つで十分ですよ!…いや2つ目も有りで。
名作の続編は期待もありますが不安もあって、やめておいた方が良いという意見を結構見かけます。
そして実際に、「やっぱ、やめといた方がよかったな…。」という残念なお知らせが多いように思います。
しかし、ブレードランナー2049はそうではなかったですよ!
YouTubeではブレードランナ−2049の前日譚を公開中
現在YouTubeでは、ブレードランナ−2049の前日譚を3つ配信しています。
もし、2049を見にいくのなら、これを見ておいた方がいいでしょう。ストーリー中に、意味がわからず、なあなあで理解する場面がちょっとあります。