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アイアムアヒーロー:和製ゾンビ映画もたまには見てね!【映画/レビュー】

コミックを原作にした和製ゾンビ映画「アイアムアヒーロー」。

日本はゾンビ映画後進国ゆえに、ちょっと辛口レビューになりましたが、ちゃんと面白かったので取り上げてみましたよ。

アイアムアヒーローとは?

花沢健吾先生による全22巻のサスペンスホラー漫画。

2016年に 大泉 洋 を主演にして映画化した本作は、海外の賞を5つも獲得し、世界が認めた和製ホラー映画となる。

ネタバレ注意!
  • 以下、ネタバレがあります。
この記事の内容

アイアムアヒーローのあらすじと感想〜

平穏な日常は急に終わりをつげ、謎の感染によって人々は「ZQN(ゾキュン)」と呼ばれるゾンビに次々と変貌していく。

そんな恐怖の中、何とか感染を免れた35歳マンガ家アシスタントの鈴木英雄は、ZQNで溢れかえる街から、逃走中に出会った長髪の女子高生・比呂美(ひろみ)と共に、何とか脱出。

そして、標高の高い場所では感染しないという情報を頼りに、富士山へ向かうことになります。

塚地さんのキャラが立ちすぎた演技!

映画開始早々、主人公・英雄を演じる大泉さん(以下、英雄くん)と塚地さんが演じる主人公の同僚が、共に戦いながら、時にはぶつかりながら、物語が進んでいくのかなと思ってました。

というのは、塚地さんの好演と演じるその同僚は、カメラも脚本もしっかりスポットが当たっていて、他のキャラよりも真っ先に成立していましたから。しかも、濃い。

しかし、映画開始25分でその同僚は、ZQNにあっさりと噛まれて自刃…。

ヤバい、脚本は大丈夫かな…

と、ちょっと心配に。

大泉さん演じるふがいない主人公!

英雄くんの彼女は、感染してすぐに死んじゃうと思ってましたので、予定通りって感じでした。

が、しかし、その後がマズい…。

この映画で一番かわいそうなのは、優しい英雄くんが好きな彼女だったのではないでしょうか?

彼女は、うだつが上がらない彼を最後まで見捨てないで、「(ケンカした時に)酷いこと言ってゴメンね…」と言ってZQNになってしまいます。

しかし、「優しくて誠実(設定)」のはずの英雄くんは、映画が終わるまで、死んだ彼女を一切思い出しませんので悲しみもしません。ただ、自分のふがいなさ(情けない、意気地がない)を呪うだけ。

そして、彼女を思い出さないどころか、神社の境内で一緒に逃げる女子高生・比呂美に、もう夢中…。

これはいけませんよ~

物語は「ふがいないが優しくて誠実な英雄くん」を中心にして進んでいくのですが、

ホントに優しくて誠実なのかこいつは?

という疑問を抱きながら最後まで観る羽目に。

まあでも、「ふがいない奴」ということだけを演出していたのなら、わからなくもないのですが、そんな疑問を持ちながら見続けるのは流石にきつい…。

そして、ゾンビ映画の本領発揮!!

そんなわけで、見ていてイライラがマックスに…。

しかし、英雄くんと女子高生・比呂美が富士山に行く前に向かった先が、ショッピングモール!

ゾンビといえば、ショッピングモール!

険しい顔で見ていた私ですが、一緒に映画を見ていた友人に、思わずニッコリと満面の笑みを返します。

もし、ショッピングモールを飛ばして、いきなり富士登山パートにお話が進んでいったらどうなっていたことか…。

まさか、6合目、7合目、8合目…の各山小屋に強大な敵が待ち構えているのではないか…。

ブルースリーの「死亡遊戯」みたいになったらどうしよう…チャック・ノリスが出てきたらどうしよう…と不安に打ち震えていましたが、ひとまず安心。

というわけで、ここから、

ゾンビと生存者の戦い

が始まるわけですね。胸熱ですよ!

映画冒頭さえ気にならなければ、ぜひ!

主人公の性格付けがちょっとおかしいなと思いながら、ちょっとガッカリな気分で物語前半を見ていましたが、それを吹き飛ばす後半の出来の良さで全部チャラ。

ところどころ粗はありますが、ゾンビ映画の要素満載で見てよかったですよ。

和製ゾンビ映画も捨てたものではありませんでした!

物語冒頭の脚本はちょっとまずかったかな?

同僚3人組と、『昭和枯れすすき』みたいなボロアパートを舞台にした英雄くんと彼女とのお話は、きれいさっぱり忘れて、ショッピングモールから始まる「ゾンビと生存者の戦い」を楽しみましょう!

特撮は本当に素晴らしかった!

日本の特撮もここまで来たかって感じ。

高速で走行する車のタイヤに巻き込まれるZQNの描写は、余計な演出が無いので、リアリティが増してて最高!

CGや特殊メイクの痕跡が全く分からないゾンビもグロくて良かったですよ!

クライマックスは、手に汗を握ってしまいました!(秘密!)

特撮を見るだけでも一見の価値アリ!!

ゾンビ映画をしっかり踏襲!?

ゾンビ映画らしい素晴らしいシーンや設定がたくさんありましたよ。

たとえば、

物語冒頭で真っ先に動物が被害者になる!(土佐犬が人に噛まれる)

頭を破壊したら倒せる! 噛まれたら感染!

何故か感染に強い人間がいる!(女子高生・比呂美)

みんな大好き、ショッピングモール!

ゾンビに食われながら「俺を撃ってくれ!」という仲間!

グループにただ1人の大活躍するセクシーな女性!(長澤まさみ)

ただ、まさみさんは、タンクトップ姿だったらもっと良かったんだけどね…。

他にも、もっとたくさんありましたよ!

ゾンビ映画を見て、来る世界に備えよう!!

映画を機に、原作マンガのネタバレをいくつか読んでみたのですが、

「ヒエラルキーの底辺にいる人たちが世界の主人公に変わる」

という設定があるようです。

そういえば、映画の冒頭部分で、塚地さん演じる中年のマンガ家アシスタントがそんな話をしてましたね。

ですが、この設定は塚地さんがピークで後はどうでもいい感じ…。

まあしかし、ゾンビ菌・パンデミックが発生して「ヒエラルキーの底辺にいる人たちが世界の主人公に変わる」時代が本当に来るかもしれません。

その時は私もきっと主人公。

その時に備えて、ちょっと練習しておくかな。

ハァハァ…ここまでくればもう大丈夫…

あぁ、ちょっと疲れただけだ…(手首を隠しながら…)

早く、俺を撃ってくれぇぇぇ!

ではみなさん、楽しいゾンビ映画ライフを!

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