ゲット・アウト(GET OUT):低予算でも見たい映画 No1!【映画/レビュー】

ゲットアウト

これも変 あれも変 たぶん変 きっと変 やっぱり変だった…という映画です。

何の予備知識もなしに見ると「TVドラマかな?」って感じの映像美なのですが、単に低予算映画だった模様…。

しかし、低予算ながらも 約200億円 もの興収をたたき出したスパーヒットスリラー!

なるほど、そこそこ面白いはずでした。

というわけで、ちょっとネタバレありで軽くレビューしたいと思います。

MEMO

ゲット・アウト (GET OUT) とは

コメディアンである ジョーダン・ピール の初監督作品。脚本も担当している。

2017年にアメリカで公開されたこのホラー映画は、第90回アカデミー賞・脚本賞の栄冠に輝きました。

参考 ゲット・アウト Blu-ray & DVDNBC ユニバーサル・エンターテイメント

レビュー:クリスの心の中のGET OUT(出ていけ!)~

▼ ぶっちゃけ、この映画を見るのなら、見ない方がいい予告編。

ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人のクリスは、白人の彼女ローズの実家に招待されます。

「俺って黒人だし、白人の彼女のご両親は、何て思うのかな…」

と結構不安。でも、せっかくのお誘いなので彼女の実家に向かいます。

そして、ローズの実家でクリスは、「黒人」である自分は過剰なまでに歓迎されているのに、「黒人の使用人」がいることへの奇妙な違和感を覚えます。

「本当は、俺にここから早く出て行って欲しいと思ってるんでしょ?」

不安だけが募っていくクリスは、

「なんだか変だな~、嫌だな~」「早くニューヨークに帰りた~い」

と、ローズに泣き言をいうのでした。

はたして彼は、ニューヨークへとっとと帰ることができるのでしょうか…。

本作は、アメリカに潜むアフリカ系アメリカ人への差別意識にも焦点を当てています。

手掛かりは違和感だけ…

1時間44分の映画ですが、開始1時間目くらいまで、主人公クリスと観客に与えられた情報は「不安を駆り立てる違和感」のみ。

クリスとわたしたち観客は、彼女の実家の家族や地域の老人たちの表情やしぐさを見て、「不安を駆り立てる違和感」の正体を必死で読み解こうとします。

そこが、この映画の一番面白いところだと思います。

そして、後半からは、

え、そんなの知らないよ

と思ってしまうような怒涛の急展開でしたが、映画終盤のクリスによる猛反撃を見てスッキリ! 十分面白かったですよ。

不安を駆り立てる登場人物たち…

映画前半部分を「長い前置きだな」と感じたら、つまらない映画と思ってしまうかもしれません。

ですが、主人公のクリスそっちのけで、彼女の実家の家族や地域の老人たちの表情やしぐさを見るのがこの映画前半の楽しみ方なのです。

たとえば「スティーブ・ジョブズを意識したけど失敗してみました」といった感じの胡散臭さ目一杯のローズの父親。

悪役でよく見かけるようなローズの母親や弟。

ローズ家のパーティーに集まった、不自然なまでに陽気で気のいい老人たち…。

そして、そのなかでも、もっとも「不安を駆り立てる違和感」を解き放っていたのが、ローズの実家で家政婦をしている黒人女性・ジョージナ(ベティ・ガブリエル)です。

たとえば、クリスのもとへジョージナが、彼の携帯電話の充電を誤って止めてしまったことを謝りに来たシーンがあります。

「黒人ゆえに(ジョージナは)差別されてるんじゃないの?」というクリスの探りに、

no no no no no no…

ジョージナは、小さな声で「no」の言葉を小刻みに繰り返し、涙を流しながら笑顔で返します…。

それは、人間がする自然な表情とはあまりにもかけ離れていて、素直に不気味です。

この映画一番の見どころですね。

このシーンは「この国(アメリカ)で差別されている黒人は、外見上は何事もないように取り繕っているけれど、心の中ではいつも泣いているんだよ」という暗示でもあるのでしょうか。

人は、心の中に何を隠しているのでしょうか? そういう映画でもありました。

映画後半は、ついに真実が…そして、主人公の活躍!

映画後半、真実を知った主人公クリスは絶望しますが、誰もがイメージしてしまう「黒人の体力ゲージマックス」を武器に復讐が始まります。

俺のターンがやっと回ってきたか…とばかりに、

ブラックパワー全開!

「やばい、殺されちゃうかも?」という危ういシーンもありましたが、ま、お約束です。大丈夫!

映画のラストは、最初に想定していたものとは違うそうです。Blu-ray を買ったら見れるそうですよ。私は…どうでもいいかな? 公開された時のエンディングで十分完成されていると思いますので。

総 評:映画の前半が面白くなかったら、GET OUT!

登場人物たちの「不安を駆り立てる違和感」が半端ない映画でした。

でも、不安はないけれども一番違和感があったのは、いかにも善人っぽい主人公の友人(黒人)です。黒幕だったらどうしようとか思ったり…。

他の登場人物たちとはまた違うこの友人の違和感は、ジョージナの涙と同じことを表現しているのかもしれません。

それから、今思ったんですが、ちょっとコメディーっぽい?

おわり

この映画には、白人が~黒人が~差別が~とか考えさせられる部分もあります。

しかし、映画の前半をあなたがどう感じるかによりますが、難しく考えずに見れるので、おススメできる映画になっていると思います。

というわけで、怖くはないけど、ホラーながらの不安をしっかり感じさせてくれる佳作でした~。