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PSVR:デラシネ(Déraciné)・ゲームの進め方からレビューまで【PSVR/PS4/レビュー】

デラシネ(Déraciné) は、古典的なアドベンチャーゲームを最新の VR  で遊ぼうというコンセプトに基づいて制作されました。

ゲームクリアまで8時間ぐらい。さっそくレビューしてみたいと思います。

公式サイトの「暖かくもミステリアスな物語」というリードコピー通り、暖かいお話ですが、ミステリアスな部分がちょっと怖い…。

怖いのが苦手な人は、ちょっと厳しいかも?

ネタバレ注意!
  • ストーリーにも重点を置くゲームなので、多少ネタバレしていることろがあります。

デラシネとは、フランス語で「根無し草」という意味。故郷を失った人のことをいう。さすらい人。流れ者。

この記事の内容

デラシネ(Déraciné)について

少年少女6人と老いた校長が暮らす人里離れた古い寄宿舎に、プレイヤー(あなた)は、「止まった時の世界」に住む妖精として現れます。

Deracine(デラシネ)
真ん中は、ルーリンツ。みんな優しくていい子。

デラシネは、妖精であるプレイヤーと寄宿舎の生徒たちとの交流の中で、謎を解いたり、彼らの手助けをしたりしながら、ストーリーを進めてくアドベンチャーゲームです。

デラシネ(Déraciné)ゲームの進め方

操作方法のチュートリアルが終わるとゲーム開始です。

妖精であるプレイヤーは「友達になってくれませんか」というユーリアのお願いを最初に聞くことになります。

Deracine(デラシネ)
彼女の名前は、ユーリア。人間には妖精の姿を見ることができません。

しかし、妖精は、人間とは別の時間に生きていて、見たり触ったりすることができない存在なのです。つまり、人間と直接関わることができません。

では、どうするのかというと、

  • 赤い指輪:「命の時間」をやり取りすることができる。
  • 青い指輪:「別の時間」に行ったり、「過去」に遡ったりできる。

という2つのアイテムを使って、人間と間接的に関わっていくことになります。

では、どういうふうに使うかというと…

赤い指輪の能力

▼1:彼女が持っている枯れたゆりの花。

▼2:妖精の持つ赤い指輪の能力で命の時間を吹き込む。

Deracine(デラシネ)
命の時間は、等価交換(同じ価値を持つもの同士で交換)。

もちろん、命の時間は、一つの命に一つだけ。ですから、どこからか見つけてこなくてはいけません。

青い指輪の能力

その時間の中で、やるべきことをやりつくしたら、「別の時間」または「過去」に移動できるようになります。

青い指輪が使えるようになると、時計が現れます。

▼ ハーブを5つ集めるという探索をしています。これをスープの中にすべて入れると、青い指輪を使って、次の時間に進むことができるようになります。

ルーリンツの首からぶら下げられているハーブを発見。

赤い指輪と青い指輪は、探索終了の一区切りで使うって感じですね。

タイムパラドックス系アドベンチャーゲーム

妖精が「時間を行き来する」という内容で、察しの良い人はタイムパラドックス系のゲームだと気づくでしょう。

タイムパラドックス系のお話って、「パク〇じゃないの?」と思ってしまう部分がけっこうあります。

しかし、お約束とか、いいとこどり程度に考えて作品を楽しみましょう! あなたが元ネタだと思っているそのネタもひょっとしたら…。

探索の手掛かりとなる時間を使った仕掛け

▼ 探索の手掛かりとなる過去の幻影は、半透明の黄土色で表現され、その場にとどまっています。

Deracine(デラシネ)
幻影の先に、現在の姿があります。

▼ 少年ニルスの手前の丸い光が言霊(音声)です。触れると再生します。

Deracine(デラシネ)
最初は妖精なんていないと考えていたニルスも途中から妖精の存在を信じるように。

「止まった時の世界」ということは…

ロンチトレーラー(動画)や、ここで紹介している画像を見てもらえればわかりますが、妖精は「時が止まった世界」を自由に動き回れます。

ということは、何もかもが止まった世界なので、人はマネキンのように動きません。唯一の例外として、妖精が人に干渉したり、物語が進んだりすれば、一時的に動くことがあります。

正直いうと、わたしはマネキンが怖いので…最初はビビりながらプレイしてました。

PSVR の没入感とグラフィックをレビュー

今回プレイしたデラシネは、リアル系のグラフィック。PSVR の画像解像度や PlayStation4Pro のマシンスペックが低いため、やはり苦手なようです。

まずは、没入感のレビューから。

PlayStation Move モーションコントローラで没入感倍増

デラシネは、PlayStation Move モーションコントローラが2本必須のゲームです。これがないと遊べません。

Deracine(デラシネ)
人間にとって「手」は、人や物を感じることができる重要な器官のひとつ。

デラシネにとって、「人に干渉する・接する」という最も大事な部分を最大限に楽しむためのデバイスがモーションコントローラなのです。

賛否両論の『ワープ移動』で没入感はどうなる?

妖精のあなたは「ワープ移動」で寄宿舎の中をウロウロします。

▼ デラシネのワープ移動は、顔の向いた方向に現れる青い色の移動ポイントを表示した状態で、右モーションコントローラの  Move ボタンを押します。

Deracine(デラシネ)

▼ イベントが発生するシーンでは、青色の大きな移動ポイントが現れます。

Deracine(デラシネ)
木の上で寝るのが好きなハーマン。

青色の大きな移動ポイント内では、右モーションコントローラの 〇(右まわり) と × ボタン(左まわり)でぐるりと回りながら、隠れているアイテムや言霊(音声)などを探します。

左 モーションコントローラの Move ボタンを押すとしゃがむという動作になります。これも重要!

賛否あるワープ移動は、没入感がそがれるので私は否定的ですが、デラシネに関してはこれで良かったと思っています。

もしも、デラシネで普通の移動ができるとしたら、

あっという間に疲れて酔う

と思います。

なぜかというと、デラシネの「探索」は、寄宿舎の中の部屋や階段を行ったり来たりするんですよ。しかも上下左右に…。

デラシネは、PlayStation Moveの採用・屋根や崖といった高い場所・登場人物を間近で観察できるといったゲームシステムで、没入感をつくっていると思います。これで十分。

そして、ワープ移動に慣れてくると、シュバシュバと部屋の中を素早く動けて楽しくなってきます。

将来的に、デラシネがバージョンアップを果たし、普通に移動することができるようになるかもしれませんが、選ばれし者以外は敷居が高いのではと思いますよ。

グラフィックの美しさは及第点~

遠景のグラフィックは、ザラザラガタガタした感じで、PSVR の限界を感じます。

Deracine(デラシネ)
とくに「木」が残念。サマーレッスンの木とあまり変わらない感じ。

まあでも、近景はしっかりしているので、プレイに支障はないし、PSVR でもよく頑張ってるなあって思います。

デラシネ・クリア後にレビュー

フルプライスでない価格帯を見て、作り込みも甘く、インディーズゲームのような仕上がりなのかなと、プレイする前は低い評価でした。

しかし、シナリオは、よく練られていて、色々な作品に触れている人がちゃんと作ったんだなという印象で好感が持てました。世界観もしっかりと作り込まれています。

それに、ゲームシステムも良くできています。古典的なアドベンチャーゲームを上手く VR に落とし込んだものだと感心しました。

あとは、世界観はともかく、ストーリーに好感が持てるかそうでないかで、面白いかそうでないかの評価が分かれる作品でしょうね。(アドベンチャーゲームの宿命!)

わたしはというと、面白かったのですが、もうちょっとマイルド(穏やか)なストーリーにしてほしかった…。(製品パッケージとかトレーラーでわかるやろ!って話ですね)

子どもって、こんな感じでしたっけ?

むかし話や童話的な世界観だからか、寄宿舎で暮らす少年少女たちは、どこか懐かしい感じの無垢(むく)で優しい子どもたちばかり。

最年少のロージャ。つやっつや。どことなく橋本環奈さんに似てない?

物語が進むにつれて「かわいいなぁー」と子供が苦手なわたしでもそう思いました。

ただ、ちょっと残念なのは、どの生徒も潔白・純真なので、個性がわかりにくくなっています。

それは、デラシネの世界観を構成する要素の一つでもありますが、もうちょっと区別がつきやすければ遊びやすいかなと思ました。

created by Rinker
ソニー・インタラクティブエンタテインメント
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ソニー・インタラクティブエンタテインメント

総 評:しっかりと作りこまれた良作

ゲームシステムは古いかもしれませんが、PSVR の代表作の一つになったのではないかと思います。

ただ、デラシネの世界観とストーリーがちょっとわかりにくいかな。情報をしっかり整理しながらゲームを進めないと、ストーリーを簡単に見失ってしまうかもしれません。

ゲーム自体は簡単なので、これからプレイしようと考えている人は、そこのところを注意しながらプレイすればいいと思います。

あとは、暗い話やちょっとでも怖いシーンが苦手な人は、遠慮しておいた方がいいかな?

なぜなら、さすが VR 。けっこう迫力ありますよ…。

マリー。一番大人びているかも?

というわけで…、

プレイ中は、寄宿舎で暮らす少年少女の保護者になった気分でした。

それだけに、プレイ後の喪失感は大きなものに…。

寂しいゲームは苦手ですが、後日譚でもいいので、彼らとまた再会したいですね。

以上です。最後まで読んでくださってありがとうございました~。

スクリーンショット:©2018 Sony Interactive Entertainment Inc. Developed by FromSoftware, Inc

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