VR に相性の良いリズムゲームと、ヴァーチャルな空間に生きる初音ミクとの組み合わせ。
「テキトーに作っても、そこそこ遊べる物ができるのでは?」
まさにそんな感じだったのが、この「初音ミクVR」…(汗)。
私はというと、初音ミクは好きですし、彼女には期待している(?)ので、しっかり楽しむことができましたよ。
- VR専用タイトルです。
「初音ミク VR」の遊び方
遊び方はすごく簡単で、リズムゲームに不慣れな人でも、初音ミクとその楽曲をスグに楽しめるようになっています。
おそらく、そんなコンセプトで作られたゲームなんじゃないかなと思います。商品価格も低く抑えられていますし。
遊び方といっても、画面奥から飛んでくるノーツ(音符)をスティック(またはネギ)で触れるだけ。
ただ、チュートリアルでは解説されていないところもお話しするので、よかったら読んでみてください。
では、簡単に、プレイの “流れ” を紹介しておきます。
タイトル画面とキャブリレーションが終わったら、メニュー画面へ。
ここでは、5つの項目以外に、DS コントローラーかPSMOVEのどちらで遊ぶかを選べる項目が。
そのコントローラーですが、やはり、PSMOVE 2本で遊ぶのがベター。体を動かすと楽しいです。
でも、DS コントローラーでも意外に操作しやすく、PSMOVE のように腕を振らないので、楽(らく)に遊べました。これはこれでアリかも。
では、遊び方は簡単なので、「チュートリアル」は飛ばして、いきなり「ステージセレクト」画面へ。
ここでは、ノーツを叩くスティック(2種)、衣装(2種)、難易度(2種)、ステージ(曲)を選びます。
まず、ステージに、鍵マークがついているのは、別売のSong Packです。購入すれば、鍵が外れます。
それから、「難易度」に関して2つ注意点があります。
1つ目。
ノーマル」モードと違って「ハード」モードは、「ギミック(仕掛けやからくり)が発生します。
「ノーマル」モードは、簡単というわけでもなく、単調な感じ。
「ハード」モードは、難しく、そして、ギミックのおかげで、少しだけゲームらしくなります。(STEP.3で解説)
2つ目。
「ハード」モードに設定しても、ステージが終わると「ノーマル」モードに戻るので、続けて遊ぶときは注意。(2019/12/14 現在)
それでは、ステージ(曲)を選択して、プレイ開始!
- ステージ読み込みのロード画面が長いのは、起動後の初回ステージだけ
曲が流れている間、画面奥のスピーカーからノーツ(音符)が飛んできます。それをスティック(ネギ)で触れるだけ。
そして、ノーツに触れず、後ろにそらすと、マイナス評価。
それから、ノーツに触れるだけなんです。スティックを振って叩いたりしなくていいんです。
それに、触れるタイミングは、気にしなくていいです。
上の画像のように、難易度が「ノーマル」モードの場合は、奥のスピーカーが固定されていて、打ち出されるノーツ(音符)は、こちらに向かって真っ直ぐに進んできます。
正直にいうと、「ノーマル」モードは、あまりゲーム性がありません。
▼ (下の画像)しかし、「ハード」モードだと、スピーカーの位置が変化しつづけたり、打ち出されるノーツがカーブしながら進んできたりする。ゲーム性が出てきた。
▼ また、爆弾が流れてきて、これに体が当たると、マイナス評価に。
この爆弾ですが、スティックで弾(はじ)くことができます。また、ヘディングしても弾くことができます。
しかし、ヘディングはコツがいるのかな? 難しいです。スティックで確実に弾くのがよいですね。
というわけで、「ノーマル」モードよりも「ハード」モードでは、ゲーム性がなんとか生まれて、そこそこ遊べるようになると思います。
ミスをしない(COMBO)でステージを進めていくと、画面奥の「FEVER GAUGE」のメモリが上がっていきます。
そして、「FEVER GAUGE」が 満たされ、PSMOVE(どちらか一本)の トリガーボタンを引くことで、「FEVER GUAGE MAX」ステージに変わります。
「FEVER GUAGE MAX」ステージでは、得点をたくさん稼げます。
ステージ終了後のRESULT(結果)で、評価が高ければ、拍手。低ければ、ブーイングが起こります。
これで、プレイ終了。自動的にメニューに戻ります。
このとき、難易度を「ハード」モードでプレイしていても、「ノーマル」モードに戻ってしまうので、続けてプレイするときは、注意してね。
そのほか-その1:ミュージックビデオを見る
メニューからミュージックビデオを選べば、ゲームプレイなしで初音ミクの楽曲とダンスを楽しむモードに。
▼ 地面の赤い矢印にコントローラーを向け、”T” ボタンを押すと、鑑賞する位置が変わります。
楽曲は3Dサウンドで収録されているので、臨場感バッチリ!
そのほか-その2:オプションで音量を調整
メニューからオプションを選択すると、楽曲の音量や、スティックでノーツ(メロディアイコン)を触れた時の音のオン・オフなどを設定できる。
一つ残念なのは、ノーツにスティックが触れた時の音量を調整できないこと。音が小さすぎるんですよね…。
そのほか-3:ランキングを見る
ネットを通して、他のプレイヤーの得点がランキング形式で表示されています。
収録されている曲は9曲。追加で購入して曲を増やせる
PSVR用に標準で用意されているのは9曲。そして、別売になりますが、Song Pack1・2があります。(2019/12/9 現在)
- Stella (Music:骨盤P)
- Ievan Polkka (Music:Otomania)
- Singularity (Music:keisei)
- アマゴイ未成年 (Music:和田たけあき(くらげP))
- Sharing The World (Music:BIGHEAD)
- ゴーストルール (Music:DECO*27)
- 千本桜 (Music:黒うさP)
- ヒビカセ (Music:ギガ)
- すろぉもぉしょん (Music:ピノキオピー)
そして、別売のSong Pack1・2・3があります。
Song Pack1
- エイリアンエイリアン (Music:ナユタン星人)
- Starry Song (Music:colate)
- 恋愛裁判 (Music:40mP)
- 未来テレポーテーション (Music:RUBY-CATMAN)
- テオ (Music:Omoi)
新ステージ追加:円形中庭ステージ
Soung Pack2
- すきなことだけでいいです (Music:ピノキオピー)
- ひとりぼっちとココロの本と (Music:PIPPO)
- 気まぐれメルシィ (Music:八王子P)
- 二次元ドリームフィー (Music:PolyphonicBranch)
- METEOR (Music:DIVELA)
新ステージ追加:軌道エレベーターステージ
Song Pack3
- Sing(MusikM)
- ロミオとシンデレラ(doriko)
- からくりピエロ(40mP)
- 39みゅーじっく!(みきとP)
- 四角い地球を丸くする(TOKOTOKO(西沢さんP))
新ステージ追加:サイバーステージ(ロミオとシンデレラ)
「初音ミクVR」の遊び方と紹介はこんな感じ。次は、感想を話して終わりたいと思います。
「初音ミク VR」の感想
初音ミクのリズムゲームということで、やはり、SEGA さんの『Project DIVA』シリーズと比べたくなってしまいます。
でも、『初音ミク VR』って、『Project DIVA』の1/3ぐらいの商品価格…。
それに、先に書いたように、コンセプトも違うでしょう。
ですから、なるべく『Project DIVA』と比べずに、評価や感想を話していきたいと思います。
まずは “良いところ” から。
『初音ミク VR』の良いところ
意外にたくさんありますよ!
良いところ〜その1:初音ミクの3D モデルがスッキリしていて良い!
初音ミクって、いろんな趣向の3D モデルがあります。
このゲームに採用されているのは、ちょっと平面的でスッキリ・あっさりしたデザインの3Dモデル。(モデル名は不明)
好みの問題ですが、私は良いと思いましたよ。
また、立体感が出たままのヒトの3Dモデルは、VR 空間ではちょっと不気味だったりするんですよね。それがないので良いとも思いました。
良いところ〜その2:誰でも迷わずプレイできる!
覚えることが少ない簡単な操作で、誰でもスグにプレイできる。
それに、キャッチーな曲ばかり収録されているので、好みの問題もありますが、初音ミクを知らない人でも楽曲を楽しむことができると思いますよ。
ただ、個人的に好きな、kz(livetune)さんの楽曲がないのは残念…。
そうそう、ゲーム中に流れる楽曲は、3次元処理が施され、立体的に聞こえるような効果がある3Dサウンドです!
良いところ〜その3:ミュージックビデオでダンスを鑑賞!
「ミュージックビデオ」は、初音ミクの楽曲とそのダンスを鑑賞するためのモードです。ノーツは飛んできません。
プレイヤーの位置を変えて、初音ミクを鑑賞することができます。
これは、初音ミクファンの人には嬉しいモードではないでしょうか。
ファンじゃない人でも、ダンスが可愛くて面白いので、それを見るだけでも楽しめると思いますよ?
というわけで、次はちょっと残念なところを。
『初音ミク VR』の残念なところ
結構ありまして…要は、ゲームとしてのクオリティーが低すぎるということでしょうか。
残念なところ〜その1:ゲームとしての出来が悪い
すみません。ゲームシステムは「全て」というぐらい致命的にダメ…。
いっぱいありすぎるので、決定的なものを一つだけ上げておきます。
それは、踊る初音ミクが邪魔で、後方のスピーカーから打ち出されるノーツに気付きにくいということ。
特に、下の方にあるスピーカーから打ち出されるノーツに気付きにくい。ミスのほとんどが、画面下の方のノーツ絡みなんですよね。
そういった「気付きにくさ」でゲームの難易度が調整されているように感じてしまい、
「ゲームの作り方を間違っていませんか?」
と思ってしまいました。辛口な感想ですみません。
たしかに、それは「アリ」かもしれず、役立っているとは思いますが、雑な作りに見えてしまい、
ゲームを愛する者として(え!?)
ちょっと残念な気持ちになってしまいました。
残念なところ〜その2:キャラクターの魅力を引き出していない
たとえば、ゲームの始まりに「始まるよー」とか、ゲームの終わりに「お疲れー」とか、スコアによって「おめでどー」とか話しても良いと思うのですが、身振り手振りだけで全く話さない。
ですから、VRの特権である「生きてる感じ」や「そこに居る感じ」があまりしません。
「どうして、話さないんだろう?」
ほんとに不思議。
キャラクターゲームのようなものですし、ちょっと話すだけでも、ファンは嬉しいと思うんですけどね。
ひょっとしたら、何かしらの事情があったのかな…?
あとは、YouTube といった動画サイトで、初音ミクの楽曲を聞いてもらえればわかるのですが、衣装という要素が結構重要なんですよね。
でも、本作は基本的な2種類しかありません。
私はあまり気になりませんが、これもファンにとっては、ちょっと寂しい仕様になってるかな。
総評:ファンなら、「アリ」だと思います
ネガティヴな要素の多いゲームですが、難易度「ハード」モードだと意外に遊べました。
それにファンなら、「ミュージックビデオ」で鑑賞するだけでも価値のある一本だと思います。
ただ、あらゆる部分で、「何かしらの事情があったのかな?」と思わせるゲーム作り(システム)が残念。
思い当たることがないこともないのですが、推測なのでやめておきます…。
そういえば、『Airtone』という同じ価格帯のリズムゲームがあって、そちらはほんとによくできてるなと、改めて感じました。
VR 非 VR 含めて、たくさんのリズムゲームを遊んだわけではありませんが、個人的には『Airtone』が一番良くできていたかな? 世界観と楽曲が気に入ったからかもしれませんが。
まあ、『Airtone』は、リソース(業務を行う際の資源全般)が手に入りやすい環境だったのかな? あの価格で発売するのは難しいと思います。
正直なところ、初音ミクが好きな人以外はあまりお勧めできないかも。
ただ、一ファンとして、初音ミクのゲームを世に送り出してくれたことには感謝のみですね。
ありがとうございました。