話題性につられて予約しました。しかし、発売前に公開されたプレイ動画をみたところ、
「(予約して)失敗したかな…」
と、ちょっと不安に…。
ところが、実際にゲームをプレイすると、じわじわと面白い。
それでは、エンディングまでいきましたので、簡単な紹介とインプレをしてみたいと思います。
- 多少ネタバレしています。
DEATH STRANDING 簡単な紹介〜ストーリーとゲームプレイ
デス•ストランディング(以下、DS)という現象が発生し、都市や人々が分断・孤立してしまった近未来の北米大陸が舞台。
伝説の配達人「サム・ポーター・ブリッジズ」は、それらを再びつなぎ、アメリカを再興するために、「配達」の任務に赴きます。
デス•ストランディングとは?
DS とは、「死」に関連した現象のことで、我々が知っている「死」とはプロセス(過程・方法)が違います。
例えば、ネクローシス。人間は死亡してから、48時間以内に焼却しなければ、幽霊のような BT になってしまう。
そして、DS には、「この世」「あの世」「魂」といった宗教的な概念があります。
ストーリーは複雑。理解できていなければ検索も
このゲームは、3クール程で終わる SFTV ドラマって感じで、ストーリーにも力が入っています。
「なぜ、DS が起こったのか?」
「BTとかBBってなに?」
「ビーチってどんな場所?」
プレイする前も後も、ストーリーは謎だらけ…。
もしも、理由や原因が一つでもわからなくなると、ストーリーがぼやけてしまい、(特にこのゲームは)面白さが半減します。
ですから、プレイ中に理解できなかった単語やシーンに出くわしたら、すぐにネット検索で調べてみるのもアリだと思いますよ。
人気作なので、いろんな方が用語集や考察を用意されています。
(ネタバレ踏まないようにね)
メインは配達。ゲームプレイの流れ
一言でいうと、配達を楽しむゲーム。戦闘もありますが、それは、配達の中にあるイベントのようなもの。
もちろん、戦闘も面白いですよ!!
ところで、「配達でどうやってアメリカを再興するの?」という疑問があります。
どういうことかというと、
配達の目的は、物資を届けることだけでなく、未到達の拠点を発見し、アメリカを再興する組織(ブリッジズ)の都市連合(UCA)に加盟させること。
というわけです。
配達の注意事項
届けた荷物の状態の良し悪しで、評価(スコア)が決まります。また、一定の条件をクリアしていないと配達失敗になります。
- 荷物の劣化・損傷・紛失に注意。
- 制限時間があれば、時間内に届ける。
- 水没や振動に弱い荷物に注意。
もしも、荷物をなくしたり、配達がうまくいかったりしても、再配達が可能です。安心してね!
基本的なゲームプレイの流れ
各拠点の建物の中に端末があるので、それを使って配達依頼を受注します。
配達には、サム指名依頼(メイン)と指名なし依頼(サブ)があり、ストーリーを早く進めたければ、メインを重点的にプレイ。
サブは、メインのついでや、難しいものは腕試しで。依頼を達成すれば、「いいね」がたくさんもらえます。
ついでに一言。どのゲームにもいえることですが、遊び尽くそうとして、サブばかりプレイしていると、あっという間に飽きる(というか、嫌になってくる?)と思いますよ…。
- ゲームクリア後も配達ができます!
配達先が決まれば、道中で使いそうな武器や装備を用意します。
次に、サムや乗り物に荷物をどう積載するかを決めていきます。
このとき、サムにバランスよく荷物が積まれていなければ、転倒しやすくなり、そうなれば、荷物を損傷させてしまいます。
ただ、面倒な作業なので、適当に荷物を積んでいき、最後に ▲ボタンで荷物の最適化(バランスよく配分)を行うことができます。
わたしの場合、全ての依頼で「荷物の最適化」を利用しました。面倒ですし。
準備が整えば、配達先に向けて出発です。
配達の基本は徒歩。
急斜面や岩で凸凹な道は、滑りやすくこけやすい。また、靴の消耗が激しい。
そんなときは、オドラデク(左肩につけている風車のような形をしたセンサー)で、地形を確認し、安全な道を進もう。
ゲームが進むにつれて、トライクや車といった「乗り物」が利用できるように。
たとえば、リバース•トライクは、バッテリー(電気)で駆動し、荷物を積めるものもある。
また、配送に便利な装備が使えるようにもなります。
ちなみにわたしは、トラックを使いませんでした。バイクが楽しくって…。
ストーリーが進めば、川に橋をかけたり、国道(舗装路)を建設したりすることができるように。
ゲームですから、すんなり配達させてくれません。DS の世界では、時雨(ときう)という特殊な雨が降ります。
時雨が生命や人工物に当たると、老化または老朽化が速まってしまいます。
荷物も例外ではなく、時雨が当たると劣化してしまいます。
ただ、荷物が直接劣化した場合は修復できませんが、劣化を防ぐためのケースは、ケース・リペア・スプレーで回復させることができます。
そして、時雨が降る場所でよく見かけるのが、カイラル結晶。
カイラル結晶は、通信に使われたり、道具や建築物の素材になったりするもの。見つけたら回収しよう。
BT は、時雨が降っているところに現れます。時雨にいる BT は3種類。
1.ゲイザー
人間を探すセンサーのような BT がゲイザー。
ゲイザーの回避方法は、しゃがむこと・音を立てないこと・息を止めること。
そして、特殊な能力がない限り、BT は肉眼で見ることはできないのですが、BBとオドラデクを接続していれば、BTを探知(目視)できるようになります。
そう、この危険のために、黄色い容器に入った赤ちゃん= BB を持ち歩いているのですよ!
2.ハンター
ゲイザーが人間を探知すると、ハンターが現れて、タール(カイラル)の中に引き込もうとする。
引き込まれないようにするには、ふりほどき、ふんばって耐え、タールから脱出すること。
3.キャッチャー
キャッチャーは、ハンターに引きずり込まれた先にいる 大型 BT のこと。食べられるとヴォイド・アウトを起こす。
このゲームで数少ない戦闘の一つ。倒せば、大量のカイラル結晶を得られます。
ヴォイド・アウトとは、生者と死者、相反するものが接触することによって起こる大爆発。
サム(プレイヤー)は帰還者なので、ヴォイド•アウトが起こっても、結び目(あの世とこの世の境目)を通って、この世に戻ってくることができます。
ミュールとは、配達依存症候群になった配達人。ナワバリとアジトを持ち、集団で行動しています。
そして、ナワバリに入ってしまったプレイヤーの荷物を強奪しにかかるちょっとやばい奴ら。
ミュール は、ゲームの難易度が低いと、□ボタン(殴る)の連打だけでも対抗できる。
注意!! DS の世界では、遺体が BT 化してしまうため、殺傷は厳禁! 不殺傷武器の利用やこぶしで対抗しましょう。
配達先の建物の中に入りって端末にアクセスし、荷物を納品すれば配達完了。
そして、配送時間や荷物の劣化具合で評価(スコア)が決まる。前述の「配達の注意事項」を守れていれば高評価。
もし、未到達の配達先だったら、キューピッドを接続し、カイラル通信エリアを拡大させ、アメリカ再興のための新たな拠点とします。
カイラル通信エリア内では、
- エリア内で建築物を作ることができる。
- 他のプレイヤーが作った建築物(橋や看板など)がフィールドに反映される。
- ミュールのナワバリがわかるようになる。
という利点があります。
以上です。ゲームプレイは基本的にこの流れの繰り返しです。
配達ご苦労さまでした。
ソーシャル・ストランド・システムとは?
シングルプレイ・非リアルタイムでありながら、ネットを通じて他者と連携(つながり)し、ゲームを進めていく。
それが、ソーシャル・ストランド・システム。
たとえば、誰かが置いたり作ったりした建築物(ハシゴや橋や看板など)がネットを通じて、自分のプレイエリアに現れる。
もちろん、自分が作ったそれらも他者のプレイエリアに反映されます。
そして、あなたのプレイエリアに、他の誰かが作った役に立つ建築物があれば「いいね ?」をあげます。Twitter の「いいね ❤️」と同じですね。
(オブジェクトに近づいて、コントローラーのタッチパネルをタップ)
これがホントに良くできていて、どこの誰だからわからない人たちと、ちょっとした連帯感がうまれるのですよ。
「俺は一人だけど、一人じゃない…」
博徒黙示録「カイジ」に出てくる「電流鉄骨渡り」を思い出してしまいました。
- ソーシャル・ストランド・システムは、ネット回線を利用するシステムですが、PS Plus に加入していなくても利用できます。
というわけで、ストーリーとゲームプレイのおはなしは、以上です。
DEATH STRANDING 感想:あれっ⁉︎ おもしろい。
世界観がしっかり作り込まれていて、思った以上に SF してました。専門用語が多いですしね。
やはり、いきなりこんな完成された設定を思いつくわけもなく、どこかからパクッ…リスペクトしてる?
まあ、元ネタだと思っていたものが、実は、二番煎じだったということが当たり前にあるので、その辺は置いといて、感想を。
当サイト管理人は、小島秀夫監督作品が苦手
と思ってたんですけど、全て遊びましたよ、ときめきメモリアルドラマシリーズ…。面白いどころか、青春の1ページです(悲)。
そういえば、「P.T.」というのが評判良いみたいですけど、怖いの苦手なので、コナミからときメモの権利を買い取って、小島監督は、メタルユーキさんと一緒に新たなときメモを作って欲しいですね、個人的には。
本題に入りますと、今回は、アドベンチャーでなくアクションゲームのお話。
じつは、プレイステーションの「メタルギアソリッド」を子供の頃にちょこっと遊んだことがあるのですが、1時間もしないうちに、プレイ中断。
理由は、「めんどい(面倒臭い)」と思ったから。
時は流れて、無料だったので、プレイステーション4の「メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ」をプレイ。
これも、1時間もしないうちに、プレイ中断。
理由は同じで、「めんどい(面倒臭い)」と思ったから…。
何が面倒かって、「隠れる」のが。
「銃持ってるのに、なんで隠れなあかんねん!!」
とかいう性格が災いしているのでしょう。
それに、
「敵と正面向き合って、弾丸が無くなるまで撃ちまくり、先に倒れた方が負け」
みたいな、ヘタクソプレイばかりしているからだと思われます(汗)。
「世の中からリロードがなくなったらいいのに…」
しかし、今回は、苦手な小島秀夫監督作品のアクションゲームを最後までプレイすることができましたよ。
それはなぜか?
そりゃあ、面白かったから…。
たしかに、プレイ開始直後は、ゲームシステムが複雑で「めんどいな」と思いました。
でも、それを上回る工夫や面白さがあったのですよ。
面白かった理由1・飽きさせない工夫が最後まで
飽きさせない工夫がいっぱいで、職人芸というか、さすが長年ゲーム作ってきただけあるんだなと思いましたよ。
たとえば、歩くのに飽きてきたら、バイクが登場し、バイクで平坦な道を走りたくなってきたら、道を用意し、大量に荷物を運びたくなったら、クルマを用意し…って感じで、とにかく飽きさせない。
それぞれの移動手段に、それぞれの面白さがあるのですよ。
あざとい気もしますが、この流れが本当に自然でした。
そうそう、ジップラインという乗り物が出てくる頃には、ソーシャル・ストランド・システムの真骨頂だと思い、ニヤリとしてしまいましたよ!
面白かった理由2・歩くのが楽しい!
雪山登山が最高に面白い!
雪山は、ホワイトアウト(雪や雲の影響で視界が真っ白になる)で前が見えず、地形と強風もあって、知らずのうちに真逆の方向に進んでいる…。
「なるほど、遭難ってこういうことか…」
目的地に向かって歩いてるだけなのに、こんな手に汗握る展開があるとは思ってもみませんでした。
雪山登山だけでも十分にゲームが成り立つ!
そういえば、徒歩が楽しいゲームって、『絶体絶命都市』シリーズもそんな感じかな?
たとえば、徒歩で様々な障害を乗り越えていくところや、目的地に到着した時の達成感よりも安堵感が強いところとか。
ただ、『絶体絶命都市』シリーズは、ゲームシステムがいろいろと古すぎかな…。センスだけでは厳しいので、もっと開発費かけて欲しいですね…。次作を楽しみにしてますんで。
面白かった理由4・ソーシャル・ストランド・システム!
前述のとおりです。面白い。
シングルプレイのゲームでも、ネットを使った(おそらく)新しい遊び方が生まれました。
一見、誰でも思いつきそうなシステムなのですが、これを遊べるレベルにまで持っていくのは、相当大変だったのではないでしょうか。
シングルプレイ目的で購入したわけで、あまり期待していない仕様だったのですが、これがなかなか楽しかった!
面白かった理由5・ムービーが多かった!
たしかに、序盤のムービーシーンの連続は、だるいと感じる人もいるかもしれませんが、わたしは、
そういうもの
だと思ってたので、気になりませんでした。お話にも重点を置くゲームだと発売前のトレーラーを見てわかってましたので。
それに、グラフィック、カメラワーク、音楽、どれをとっても美しく完璧で、次の映像を見たいという欲求を最後まで満たしてくれました!
他にもいろいろな面白さがありますが、DS が気になったら、プレイしてみてください。
もし、あなたの趣向と合えば、私があげたものだけでなく、他にもたくさんの楽しさや面白さを発見すると思いますよ。
総評:やってみないとわからない
DS は、移動の中に面白さを詰め込んだちょっと変わったゲーム。
そして、不便な環境をいかに快適なものに変えていくかを楽しむゲーム。
また、ネットにつなげてオブジェクト(物)や情報を他人と共有するという新しいシステムを採用しています。
ですから、YouTube の動画やブログ記事を見ただけで、面白いかそうでないかを想像や理解するのは、なかなか難しいかと思いますよ。
DS 以外に、こういったゲームを一度でも体験していれば、ある程度の評価は(遊ばなくても)付けられると思うのですが…。
気になっていたら、一度プレイすることをお勧めします。
ひょっとしたら、今後のゲームに影響を与える草分け的な作品になるかもしれませんよ。
個人的には、面白いので続編希望です。
続編は、ユーラシア大陸横断がいいですね。遊び方が変わってしまうかもしれませんが、同じ場所を行ったり来たりせず、なるべく一本道でお願いしたいです。